査定の前に知っておこう!不動産査定の基礎知識と不動産会社の選び方
不動産を売却しようと思った時、必要なステップの一つに査定があります。査定は不動産会社に依頼して、その不動産を売ったらどれくらいの価値があるのかを知ることができます。おおよその売却額が分かれば、そこから今売るべきかの判断にもつながってきますよね。そんな重要な査定について、基本的な知識を学んでいきましょう。
不動産の査定方法は2種類
不動産会社に物件の査定を依頼する時、2つの選択肢があります。机上査定と訪問査定です。字面だけで想像がつくかと思いますが、机上査定は不動産所有者とのやり取りだけで査定が出て、訪問査定は不動産を実際にチェックして査定を出します。
机上査定は不動産所有者から聞いた情報以外にも、その物件と近い内容の物件や、その土地の条件を考慮して算出します。メールで査定がもらえるお手軽なやり方で、最初はざっくり売却額を知りたいという人には、机上査定方法をおすすめします。
訪問査定は、机上査定よりも正確な売却額を出すことができます。不動産を直に確認して、建物の痛み具合など見ていきます。同時に、ご近所さんに問題がないかなどもチェックしています。30分から1時間ほど時間は取りますが、近いうちに売却を予定しているのであれば、やはり正確な額が出る訪問査定をするほうがよいでしょう。
査定額は何を基準にして決めるのか
その気になる査定額ですが、いったいどのようにして計算されているのでしょうか。査定の基準は、実はいくつもあるのです。自分の物件を思い浮かべながら、査定基準を見ていってください。
■ 不動産の状態
一番大事なポイントといわれているのは、物件の築年数です。建物は年を重ねるごとにその価値をどんどん落としていきます。最近は、築年数を重ねている家でも、充分にきれいで問題なく住める建物が多いですよね。価値がなくなることはないのでは、と思うかもしれませんが、法律によって耐用年数というのが決められていることもあり、ある程度の築年数を越えるとその価値を失ってしまいます。
コンクリートか木造かなど、建築材によっても年数は変わってきますが、マンションのような集合住宅で45年、一軒家だと20年がリミットといわれています。ここを越えているかいないか、査定でチェックされることとなります。
その他、物件の間取りもよく見られています。特別な仕様が評価されるわけではなく、多くの人に使いやすいかがポイントとなります。一人部屋にできるような部屋が複数あったり、家族で暮らせるようなキッチン・リビング・ダイニングが揃っていたり、全体的に生活を送りやすい家であればその価値が上がります。
土地に注目すれば、その形も重要です。なるべく真四角に近い形がよいといわれていて、不思議な形をした土地だと、査定額が下がります。というのも、四角に近い土地のほうが、建物を好きなように建てやすいからなのです。
また、一軒家であれば外壁の状態、集合住宅であれば共有スペースの状態も査定対象となります。修理できるところは手を入れておくとよいでしょう。
■ 物件周辺の環境
その物件がどんな環境にあるか、ということも重要な評価ポイントです。その地域が単純に人気なのかに加え、周囲にある交通手段や施設などその利便性についても見られます。
駅やバス停、ショッピングセンターなど生活するのに便利なものがあったり、評判の高い学校が近くにあったり、注目すべきポイントはさまざまです。お墓やゴミ処理施設などが近くにあると、評価は下がります。
あとは、日当たりや眺めがよいとプラス評価がつきます。反対に、2階部分もあるのにどこにも日が入らないとなると、マイナス評価になってしまいます。眺望に関しては、好まれるのは海や山などの自然が見えることです。お墓などが視界に入るのはあまり好まれません。
自分に合った不動産会社を探そう
査定は不動産会社にお願いすることは最初に述べましたが、これは複数の会社に依頼することをおすすめします。あくまでも査定ですから、会社によって見立てはさまざまです。その中から、自分が納得できる不動産会社を探していきましょう。
もし、1社にしか査定をもらわなかった場合、比較できる対象がありませんよね。適正な価格を出してくれたかどうか分からず、大きく損をしている可能性もぬぐえないわけです。不動産売却の実績がしっかりしている会社を数社ピックアップして査定を受けるよいですよ。
探し方がよくわからないという人は、一括で査定を複数の会社から出してもらえるサイトもありますよ。1社ずつ依頼するより時間も短縮でき、24時間いつでも受け付けています。簡単にできるので、ぜひ調べてみてください。
査定の依頼は、大体の不動産会社で、無料でやってもらうことができます。気軽に、そして簡単に頼めるので、まだ売却を考え始めただけという人でも、査定依頼をしてみるのがおすすめです。自分の不動産がどれくらいの価値になるか、自分が納得できる不動産会社はどこか、チェックしてみましょう。