住宅ローンが払えない!払えなくなったらすぐ売却すべき?
夢だったマイホームを購入しても、多額の住宅ローンは悩みの種になりがち。あまり考えたくないですが、予期せぬ原因で住宅ローンが払えない状況に陥ることもあります。今回は、そんな悩みの種である住宅ローンについて、払えなくなる原因、払えなくなった場合どうなるか、すぐに売却するべきかなど解説していきます。
住宅ローンが払えなくなる原因は?
住宅ローンが払えなくなる原因はいくつかありますが、主だって「収入の減少」「支出の増加」が挙げられます。それぞれ詳しく説明していきます。
■ 収入の減少
住宅ローンの融資金額は、契約時の収入が安定的に得られること、上がることを前提に設定されるため、収入が減少した場合住宅ローンの返済計画が狂ってしまいます。収入が下がってしまう理由は、リストラ、失業、転職、急な病気や怪我による休職などさまざまです。現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で収入減や失業に直面した人が増えています。
■ 支出の増加
将来を見据えていても、予期せぬ急な支出は出てきます。支出が増加した場合、住宅ローンの返済はそれまで以上に負担となり、返済が滞ってしまう可能性があります。
支出の中でも、子どもがいる家庭では教育費は大きな支出となります。将来のためにコツコツ準備をしていても、私学へ進学し想定より費用が増えてしまった等、想定よりも多く教育費がかかってしまうこともあります。
住宅ローンが払えなくなったらどうなる?
次に仮に住宅ローンが払えなくなったらどうなるのか、を説明します。以下示した10の流れで進行します。
・住宅ローンの返済が滞る
・催告状・督促状が届き始める
・個人信用情報へ事故記録掲載(俗にブラックリストと呼ばれる記録)
・ローンの一括支払いを請求される
・保証会社が代わりに返済をする
・保証会社から競売を申し立てられる(差押通知が届く)
・裁判所から現地調査される
・競売入札開始の連絡が届く
・競売が完了
・強制立ち退き
いかがでしょうか。住宅ローンを払えなくなって放置しておくと最後は競売にかけられ強制立ち退きを余儀なくされることになります。次に払えなくなった場合どのように対処すべきか説明していきます。
払えなくなったらすぐに売却すべき?
住宅ローンが払えない場合は、なるべく早く対処することが重要です。ここでは住宅ローンが払えないときの対処法について解説します。
■ 金融機関に条件変更の相談をする
住宅ローンが払えないときは、銀行などの金融機関に条件変更や返済計画の見直しを依頼しましょう。返済スケジュールを緩和し、毎月の返済額を減らしていく対策となります。
条件変更は滞納ではないため、金融機関に対して正当な理由があれば、基本的には了承してもらえます。ただし条件変更するには、病気や介護による収入減など、金融機関を納得させられるだけの理由がなければなりません。
また、条件変更が認められる期間については、もともとの条件によっても異なるため、まずは相談してみましょう。軽微な内容である方が、より長い期間の変更が認められやすい傾向にあります。
元本返済を止めて利息払いのみにする場合は、半年から1年程度が一般的ですが、現段階の返済額を3割程度減額する程度であれば、条件変更期間を3年程度とすることも可能でしょう。
■ 療養などでの収入減が原因なら保険適用の有無を確認
療養によって収入が減少し、ローンが支払えなくなってしまった場合は、まずは保険適用の有無を確認してみましょう。基本的に、住宅ローンを借りる際は団体信用生命保険に加入しています。
団体信用生命保険は、債務者本人が死亡したときに残債が支払われる保険ですが、条件によっては疾病時にも保険金が下りることもあります。したがって、実は団体信用生命保険の保険適用ができるというケースも考えられます。
団体信用生命保険の中には、疾病保障付き住宅ローンやガン保障特約付住宅ローンなど、ガンや脳卒中、急性心筋梗塞、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全など特定の疾病で保険が下りるオプションが付いているものもあります。
■ 売却する
早めに家を売却することも一つの手でしょう。その場合に重要となるのは、信用情報機関が情報共有している「事故情報名簿」に載る前に売ることです。
事故情報名簿に載ってしまうと新たな住宅ローンが組めず、売却後に別の住宅を購入することが難しくなり、住み替え先を賃貸物件に絞らざるを得なくなってしまいます。次の物件の選択肢の幅を狭めないためにも、事故情報名簿に載る前に売ることが重要です。
いかがでしたでしょうか。今回は住宅ローンについて、払えなくなる原因、払えなくなった場合どうなるか、すぐに売却すべきかどうかについて解説していきました。住宅ローンが払えなくなった場合は放置をせず、適切な対応をすることが重要です。場合によっては売却も視野に入れつつ、その場での最適な対応について当記事を参考にして考えてみてくださいね。